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(就労ビザ)第6回 企業側が注意するべき点(外国人雇用)


 日本に在留する外国人は29種類の在留資格のどれかに該当し、決められた範囲で活動をしています。例えば、日本の大学や専門学校で学んでいる留学生が、日本で就職するには、留学ビザから就労ビザへ変更しなければなりません。

 就労ビザの種類は現在学んでいる学部や専門学科と就職先の仕事内容によって決まります。これが関連していない場合、内定を出しても在留資格の変更ができないこともありますので、外国人を採用する企業、人事のご担当者様にとっては、最低限に「在留資格」の基本についての知識として持っておく必要があると思いますが、細かい制度まで全部把握する必要はありません。専門的な内容は、入国管理局申請取次行政書士に、必要な都度に質問すれば良いと思います。


就労ビザの基本ポイント

在留資格とは

日本に入国し在留する外国人は、一定の活動を行ったり、一定の身分または地位を有するものとして活動を行うことができために、在留資格許可を取得する必要があります。

■一定範囲内で就労できる在留資格(19種類):

外交 公用 教授 芸術 宗教 報道 高度専門職 経営・管理 法律・会計業務 医療 研究 教育 技術・人文知識・国際業務 企業内転勤 介護 興行 技能 特定技能 技能実習


■就労できない在留資格(5種類):

文化活動 短期滞在 留学 研修 家族滞在


■就労の可否が許可の内容によって変わる在留資格(1種類):

特定活動

※既存の在留資格に分類できない活動に従事する外国人に与える在留資格です。指定された就労活動のみ従事できます。その活動内容の詳細は指定書に記載されています。


■就労制限なしの在留資格(4種類):

永住者 日本人の配偶者等 永住者の配偶者等 定住者


ビザ(VISA)とは

 外国人が日本に上陸するためには、有効な旅券(パスポート)に査証(ビザ)を取得する必要があります。この査証を発給してもらうために、あらかじめ日本国内で在留資格認定証明書を発給してもらい、この証明書を本国の日本大使館や領事館に持って行き、旅券に査証の印を押してもらいます。日本に上陸した際、入国審査官に査証付きの旅券を提示して審査してもらうことで「上陸許可」が与えられ、旅券上に証印が押されます。この証印に日本で行うことのできる活動などを示す「在留資格」や日本に滞在することのできる期間である「在留期間」が表示されます。一般的に言うビザとは、査証そのものではなく、査証の印のあるパスポートを持って、 日本の空港で与えられた在留資格のことをいいます。なので、「ビザの変更」「ビザの更新」などは、法律上は厳密にいうと「在留資格の変更」「在留期間の更新」を意味しするものとなります。


外国人社員採用するときの注意点

 外国人社員の就労に関しては入管法で規制があり、かつ違反者に対しては企業側も外国人にも罰則があるので、まったく知らないわけではいけません。外国人社員を採用する時の注意点として、まず第一に、その在留資格で認められた範囲を超えて仕事をするということはできないことを認識する必要があります。日本人社員と違うので、入社後に配置転換などで職種が変わったりした場合は、在留資格を変更する必要が発生する場合もあり、在留の必要性がないと判断されたら、就労ビザがもらえない可能性もあります。また、中途採用で既に就労ビザを持っている外国人を採用する場合、その在留資格は前職の会社で働くために取った在留資格であり、在留期限が残っているとっても、勤務先、職務内容が変わった以上、必要な手続きを取らなければなりません。ケースによって、必要な手続きも変わるので、一度専門の行政書士に相談することをお勧めします。

 そして、在留期限の管理を会社でしっかり計画的に行う必要があります。ほとんどの外国人社員は自分の在留期限には、自分で把握していると思いますが、たまにうっかりする外国人社員がいるのも現実です。どんな理由であっても、一度在留期限が切れてしまうと、原則は一度帰国しなければなりません。もちろん外国人本人が困るところですが、会社にとっても大きな迷惑になるので、ご注意ください。


そもそも採用する予定の外国人社員が就労ビザが取れるのか?

 これから外国人社員を採用する予定の企業様は、そもそも採用する予定の外国人社員が就労ビザが取れるのか?という質問がよくあります。それについての注意点をご説明します。

 まず、雇用契約について、就労ビザの申請においては、入国管理局に提出する必要な書類として添付する必要があるため、就労ビザの申請前に結ぶのが一般的です。ここでの注意点としては、入国管理法の基づく就労ビザ申請と、労働基準法に基づく解雇は別々の問題であることを認識する必要があります。つまり、万が一就労ビザが許可されない場合、もちろん日本で働くことができませんが、雇用契約を結んだ以上、労働基準法に様々に規定されているため、すぐに「解雇」していいわけではありません。場合によっては、弁護士など通して雇い解雇不当として認定されたら、損害賠償になる可能性も法的にあるわけです。

このようなトラブルを防ぐためには、雇用契約書に下記のような文言を入れることをお勧めします。

「停止条件:本契約は日本政府により入国(在留)許可されない場合は発効しないものとする。」


外国人雇用のメリットとデメリット

 日本では、少子高齢化や労働力人口の減少が進んでいる事もあり、今後ますます人手不足が進むと言われております。そんな状況を改善させる為に、外国人労働者の受け入れを検討している採用担当、経営者の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?外国人を雇用するにあたってのメリット・デメリットを理解した上で採用・雇用することが重要です。


メリット

①若い人材の確保

IT業など、現場の技術人材が不足している業種にとって、若い優秀な外国人人材が多い為、うまく採用していければ人材不足を解消ができます。特に新卒のエンジニアに関しては、海外から採用している企業が増えてきています。


②企業活動の活性化

向上心の高い意欲的な人材も多く、日本人とは異なる仕事への姿勢は、組織にとって大きな刺激となります。ともすれば、マンネリ化していた社内の停滞ムードを吹き飛ばし、社員の就労意識の向上にも役立つことが期待できる

また、そのような人材がが特有の知識や技術などを取り入れることで、日本人社員への刺激やグローバル視点からの発想によって、企業の活性化へ繋げることができます。

外国人労働者の中には、でしょう。


③海外進出

 外国人労働者の方々は、母国語に加え日本語や英語など、3ヶ国語以上話せる事も珍しくありません。そのため、海外のお客様との対応や接客、通訳など様々な場面で活躍でき、ビジネスで対応できる言語が多様化し、販路の拡大も期待できます。そして、語学力だけではなく、外国人の各々の国の文化に精通していること、海外への事業展開を円滑に進めることができます。


④異なる視点からの発想

 日本とは異なる文化背景があるため、日本人とはまったく違う発想やアイディアが出てくることがよくあります。それは、日本人社員にとっても強烈な刺激となりますし、新たなものを生み出すきっかけにもなります。


デメリット

①就労ビザ取得に関する手続きの手間

 外国人を雇用するには、就労ビザの取得やその後在留期限管理、退職後など特別な手続きをしなければならなりません。その手間がかかることが一つのデメリットとも言えます。


②文化や習慣の違い

 文化の違いや習慣の違いによる認識の相違からトラブルが発生することがあります。社内で日々コミュニケーションをとることが重要です。


外国人が退職した時の手続き

日本人と同じ退職手続き

・源泉徴収票の交付

・雇用保険離職票の交付

・健康保険の保険証回収

・求められた場合は退職証明書


外国人ならでは必要な手続き

・外国人雇用状況の届出をハローワークに対し行う

※届出を怠ると30万円以下の罰金の対象となります。雇用保険に加入していた場合は雇用保険被保険者資格喪失届をすることにより届出に代えることができます。


・雇用保険に加入していなかった場合等は「中長期在留者の受入れに関する届出」を入国管理局に対し14日以内に行う


・外国人本人が行う手続き

「契約期間に関する届出」を入国管理局に対し14日以内に行う


就労ビザに不安な点があったら、早期に在留資格(ビザ)申請に詳しい行政書士に相談することをお勧めします。

無料相談を行っていますので、まずはお気軽にご相談ください。

初回相談は無料です。


(就労ビザ)第1回 技術・人文知識・国際業務ビザの審査ポイント

(就労ビザ)第2回 技能ビザの審査ポイント

(就労ビザ)第3回 高度専門職ビザ

(就労ビザ)第4回 転職時、在留資格に関する手続き

(就労ビザ)第5回 就労ビザの更新について


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